深セン猛走会 ランニングブログ

広東省深圳(深セン)市の日本人を中心としたランニング練習会やレース、飲み会などのイベント情報

深圳100(トレランレース) 2023年12月30~31日

とかりんさんと私(まつ)の2人で深圳100越野賽の100kmに挑戦してきました。

日時:2023年12月30日~31日

場所:深圳市盐田区東部華僑城巨石画広場(大梅沙駅から徒歩20分)起点終点

人数規模:申込者3,000人、出場者2,500人

カテゴリー別出場者数

   ・100km    96人

   ・50km  547人

   ・30km  853人

   ・10km  442人

   ・親子6km 532人

主催:深圳市文化广电旅游体育局,深圳市盐田区人民政府

運営:広州朗途体育文化转播有限公司

メインスポンサー:KAILAS凯乐石

その他のスポンサー:OCT華僑城、怡宝,健力宝,Oladance(耳机),SiS(ジェル)、Fenix(ヘッドライト)、KT Tape,五谷芳(烤乳鸽)など

前半は反時計回りに馬峦山→梅沙尖→起点近くに戻るように1周してハーフ50km、

後半50kmは前半と同じ道を今度は時計回りに起点まで戻ります。

 

カテゴリー別、累積標高、制限時間、参加費、参加人数、完走率など。

100kmへの申込者数は165名ですが、34名が欠場(DNS)、35名がスタート前に50kmコースに変更、実際に走ったのは96名で、その内30名が退賽(DNF)、完走者66名、完走率69%。我々2名はその66名の中に残ることができました。

 

レース前の強制装備検査

 私は前日の夕方にスタート地点にゼッケン、Tシャツ、GPSなどを受け取りに行きましたが、その際に装備検査を受けました。他のレースの検査より厳しめでした。100kmに出る人はヘッドライトは必ず2個必要。防水指数10,000以上の冲锋衣(ジャンパー)とは別にその下に着る防寒具(200グラム以上)も必ず必要。私はユニクロのチョッキ型のが軽くて小さく圧縮できるのでそれをリュックに入れておいたのでそれをさし出すと、秤で重さを測られ軽すぎるということでNG。その時Decathlonの長袖を着ていたのでそれを脱いで測ってもらったら規定重量以上あるということでOKに。他に充电宝,笛、救急ブランケットも現物チェックされました。まともにチェックしないレースもありますが、ご注意下さい。GPSは主催者が用意したのをデポジット300元を払って借りることになります。

前泊の宿泊ホテル

 大梅沙の維也納酒店に泊まりした。地下鉄8号線がレース直前の12月27日に小梅沙まで開通したので地下鉄で行きましたが、大梅沙駅から地上に出たら目の前がホテルでした。私はレースの5週間前に予約したので233元でしたが、直前だと428元まで値上がりしていました。もっと安いホテルはあるものの外国人は泊まれないのでそれなりのホテルを予約するしかないですが、大陸では前日までキャンセル料無料というホテルも多いのでレースを申し込んだらとりあえず予約しておきましょう。

 

さて、レースのほうですが、スタート兼ゴール地点は音楽をガンガン鳴らしてスポットライトもたくさんで本格的レースの雰囲気です。スタート直前5分前に主催者である盐田区政府の偉い方が7人登場して挨拶をされ話が長くなりそうだな、スタート10分くらい遅れそうだなと思いきや、きっちり7:00に終わってすぐ彼らのプーとなるラッパ音でスタートです。さすが司会者の時間配分は分きざみでしっかりしてました。

スタートするとすぐに東部華僑城園内に入ります。入場料は大侠谷が200元、動物園が150元ですが、ランナーはチケット購入免除で入っていきます。

開園は10:00なのでアトラクションはまだ何もやってなく景色だけですが、東部華僑城園内に入るのは10年以上ぶりです。

動物園の中を通り過ぎます。

朝日が昇り始めています。

ある程度登ると狭くて長く続く階段があり、ここからしばらく詰まった状態が続きます。

大華興寺まで登るとそこから長い階段を下の駐車場まで下ります。

 

・CP1(6km地点、大華興寺駐車場)に8:20頃に到着。以下私の到着時間で記載していきます。

まだ6kmでしかも時間はまだ朝8時過ぎですが、食べ物はたくさん用意されています。

まだお腹空いていませんが、せっかくなので炒米粉と馄饨(ワンタン)をいただきます。

烤乳鸽(ハト)や猪脚もあります。きっとスポンサーになっている五谷芳(ハト料理屋)さんからの提供です。

 

・CP2(11.8km地点、馬峦山内光背村)9:10到着

 ここでもしっかり食べておきます。

 

・CP3(20km地点、馬峦山西北門)10:30頃到着。

 なんと炒米粉の鍋は空になっています。CP1とCP2は100kmと50kmのランナー(600人ちょっと)だけでしたが、CP3は30分遅れでスタートした30kmのランナーのCP2になっていて彼らだけで850人、このCPは計1,500人近くもの人が通るのでなくなるのが早く量が足りていません。蒸しパンとかもありましたが、ここでは水補給してバナナやトマトなどを食べるくらいにして先に進みます。

 

とかりんさんは最近トレランにはまっていて7月に塘朗山-梅林山-银湖山のトレランレース(27km)に出た時はサブ3.5ラインナーの荻ちゃんより先にゴールし私は2時間近く差をつけられています。他のレースでもとかりんさんのほうが早く、この100kmレースでは私は彼と3時間くらいの差でゴールできたらいいなと考えていました。ところがCP4に着く前の24km地点の下り斜面でとかりんさんに追いついてしまいました。どうしたのか聞いてみると、「CP2までは調子よかったが、その後熱射病ぎみで気持ち悪くなった。さっきまで吐き気もあったがだいぶよくなってきた。ただあと膝も痛い。」との事。昼前だいぶ気温が上がっていたのでそれが大きく影響したのでしょう。「先は長いしゆっくり歩いているうちに回復するよ。」とだけ声をかけて私は先に行きます。

 

・CP4(28.6km地点、蓄能電站水庫)13:00着

 

・CP5(41.4km地点、翠嶺水庫)15:15着

 ここでスマホの電池残量を見ると40%台まで減っています。普段この時間であれば70%くらいはあるのに山の中は電波が入りづらく電波を探すので電池の消耗が早いのかもしれません。このままだとゴールする前に電池切れしてしまうのでリュックの中にスマホごと入れて70%まで充電します。

 

・CP6(54.6km地点、山海大观)17:00着

  山海大观は梅沙尖、大華興寺、茶溪谷に登る道路の中腹にあります。ここでヘッドライトなどあるかまた強制装備検査を受けます。猛走会だとここから車道を走って下りて塩田の海鮮街まで行くのがルーティンルート。同様に車道を下りるのだろう、ここから50kmの折り返し地点までは数十分で行けると思っていたらなんとトイレの裏に山道があってそこを入っていきます。こんな山道があったとは知りませんでした。人が一人やっと通れるくらいの竹やぶで細かい砂埃が舞い上がります。100kmのランナーで折り返してきた人とすれ違うので道をゆずりながら竹にしがみつきながら下ります。

 

・CP7(50km地点、装備交換場所)18:00到着

 ここのクローズ時間は21:00なのでその3時間前に到着。

 ここで炒米粉,馄饨,檽米などいただきます。預けてあった荷物を受け取り、靴下を脱いで靴擦れしかけている指のテープを交換。户外特工のトレランシューズを履き替えように容易してはありましたが、実践で履いたことのないシューズでここまで履いていたKAILASのほうが踵のクッションがよく、靴ずれもそれほどおきてはないので、靴下だけ交換して後半もKAILASで行くことにします。4年前に深圳百公里(100kmウォーキング)に出た時夜中の3時頃にものすごい睡魔に襲われたことがあったのでコーヒー300mlを2本預け荷物の中に入れてあってここでまず1本飲み、もう1本はリュックに入れます。トイレで顔も洗います。このCP7を出発する時時計を見たら18:40。なんと40分もここで費やしてしまっていました。

 

後半は来た道を戻っていきますが、30kmや50kmのランナーとすれ違うので、お互いに「加油!加油!」と声をかけます。真っ暗の中ヘッドライトだけが見えて誰だかわからないので、声を聞いてとかりんさんでないか判断していました。とかりんさんは私とすれ違いで折り返し地点に到着していたようです。

 

・CP8(54.6km地点、山海大観)19:50到着

  とかりんさんはCP8からこのCP9に行かなければいけないのに表示を見間違えてリボンに沿って大華興寺駐車場のCP13(=CP2)に行ってしまっていました。そうしていると主催者側が彼が携帯しているGPSでコースアウトしていることに気づいたようで電話がかかってきて「なんでCP13に行っているんだ!」と言われ、またCP8に戻ります。山海大観の広場から本来は左手の山道に入らなければいけないのですが、車が走る道路に10kmランナー用にリボンがつけてありそちらの車道を登っていってしまっていました。話を聞くと確かに紛らわしいし間違ってもリボンがあるから間違ったとは気づかないですもんね。彼は電話のやりとり時間も含めて1時間ほどロスしてしまいました。各自GPSを持たされていますが、他の女性ランナーもコースアウトしたら電話がかかってきたと言っていました。福ちゃんも別のレースで同様の経験をしていますが、そのあたりはたいしたもんです。

 

梅沙尖付近から見た東部華僑城の夜景。20:20頃。空に向かってサーチライトが出ているところがスタート・ゴール地点です。

梅沙尖付近から見た塩田港の夜景。20:30。

 

・CP9(60km地点、翡嶺水庫)22:10到着

 ここでスマホを取り出すと電源が切れています。放電されて電池の残量が0になっていたのでここからまた再充電開始。電池の消耗が少なくてすむようにGPSもブルーツースもOFFにしてデータ通信だけONにしているのですが、なぜスマホの電池が短時間の内に放電されてしまっていたのかわかりません。いずれにしても充电宝のほうに電池がまだ60%くらいまだ残っていたのでよかったです。他に小型懐中電灯兼充电宝も持っていたので最悪はそれも使えはしましたが、こういうことが起こりえるのあれば充电宝は1回で満タンにせず分けて充電したほうがいいかもしれないし、データ通信もOFFにして必要な時だけONにするほうが無難かもしれないと思いました。

 

この後、車道の下りは走りましたが、その先は砂地の斜面が多く、昼間は気にならなかった道が夜になるとライトを照らしても滑ってこけそうで怖くて下りるのにてこずりました。これはあとでとうりんさんも同じことを言っていました。他の若いランナーはさっさか下りていけているのですが、私は膝と足の指も少し痛くなりだしていて滑って転ばないようにゆっくりゆっくりでした。

 

・CP10(73km地点、蓄能電站水庫)夜1:00到着

・CP11(81km地点、馬峦山西北門西北門)朝5:00到着

  ここで靴擦れした指が痛くなってきていたのでゲーターを外し、シューズと靴下を脱いで指のテープを巻きなおしします。

  とかりんさんはこのCP11で椅子に座ったらそのまましばらく寝てしまったそうです。

 

・CP12(90km地点、馬峦山内の光背村)7:45着

 夜は寒かったのでジャンパーを着ていましたが、太陽が昇りだし暑くなってきたのでジャンパーを脱ぎます。次のCP13に着く手前で靴擦れした指が切れるように痛むので、また靴下を脱いでテープ貼り直し。小指に巻いたテープのエッジが隣の薬指を擦り真っ赤に水ぶくれしていました。しばらく歩くも貼り方が悪かったのか余計に痛みが強くなってしまったので靴下脱いでまた貼り直し。結局4回も靴下脱いでテープの貼り直しをしました。1回10分とすると40分ものロスです。

 

CP13(95.4km地点、大華興寺駐車場)9:30着

 ここでは水だけ補給し、あとちょっとなので食べ物は取らずにすぐゴールに向かいます。

後半同じ道を戻るのに舗装路にしても山道にしてもどこもなぜか来る時の3~4倍の距離に感じました。

最後、東部華僑城の園内を抜けますが舗装路の下りなので走って何人か抜かし

・ゴール 10:42AM(27時間42分)

・少ししてとかりんさんもゴール 11:56AM(28時間56分)

 

とかりんさん完走証書            

   

まつ完走証書 

とかりんさんの記録

 

まつの記録


完走した人はメダルの他、KAILASのロゴ入りのパーカー、帽子、バスタオルをもらえました。

 

私のCOROSのGPSウォッチ(APEX)はGPSを使った場合は35時間電池がもつことになっていますが、走り終わっての残量は6%でぎりぎりでした。とかりんさんはCOROSのAPEX2を使用していますが、彼のも走り終わっての残量は6%くらい。彼は地図(ナビゲーター)を使うと残り時間が25時間と短めに表示されるので地図機能は使わないようにしたと言っていました。荻ちゃんや陳さんはAPEX2Proを使っているのでもっと長持ちして余裕のはずですが、長距離レースに出る時はGPSウォッチの電池の持ち時間についても要注意ですね。

 

とかりんさんは普段はもっと早いのですが、今回熱射病ぽくなってしまい、膝も痛くなってしまいました。彼は11月、12月と海外出張が多くトレイルの訓練が直近であまりできていなかったのが原因でないかと私は考えています。私もあまりトレイル訓練できていませんでしたが、このレースの1週間前にUTSZの50kmに出てそこで数年ぶりに筋肉痛になっておいたのがよかったのでないかと感じています。100km走り終わって腿は張っていましたが、意外にも翌日、翌々日とたいして筋肉痛にはなりませんでした。なので本番レースの1週間前、2週間前に山登りしておくべきというのを今回あらためて認識しました。

 

シューズは9月のHK50(50km)、12月のUTSZ(50km)でKAILAS(FUGA EX)で走ってたいした靴擦れはなかったので今回もこれで臨み、折り返し地点でも少しの靴擦れ発生ですんでいたので後半もそのままそれを履きましたが、結果的に後半は膝よりも靴擦れを一番気にしながら走ることになりました。100kmだと他のどのシューズでもなっていたかもしれないし、わからないですけど、自分の脚に合う靴選びはしていきたいとは思っています。

 

眠気対策として用意していったコーヒーは効果ありました。

 

一生のうちに一度トレイルの100kmをやってみたいと思っていましたが、やっとできました。

 

12月は1周目に深圳マラソン(42km)、2週目に広州マラソン(42km)、3周目は咳と鼻水の風邪でダウンしましたが、4週目にUTSZ(50km)、そして最後5週目にこの深圳100と長距離レースをなんとか無事こなすことができました。マラソン直後は抵抗力が落ちると言われているので12月の平日は走ることは控えて身体を回復させること、すべてのレース(特にトレイル)に出場できることを優先に過ごしました。今月1月21日には香港マラソンがまだ残っていますがそれはゆっくり走ろうと思っています。暫くはゆっくりして、春節過ぎておちついてきたらぼちぼち短めのトレイルからまた出てみようと思っています。

 

今回の深圳100は第1回めの開催でした。来年以降毎年開催されていくのだろうと思います。近場なので出場しやすいし、下見練習にも行きやすいし、大会運営もしっかりしているので、興味を持たれた方は来年のこれに向けて調整していって下さい。

 

参考:主催者まとめ記事

穿行山海,逐梦鹏城 | 2023深圳100越野赛鸣枪起跑! (qq.com)